今日は猫ちゃんの呼吸困難。
いつからか呼吸が苦しそうで、
最近食欲がなく、痩せてきたとのこと。
猫の安静時呼吸数は1分間に30回を超えない範囲が正常ですが、
院内で緊張しているのもありますが、明らかに肩で息をしているような努力呼吸。
耳をそばだてて呼吸をチェックすると、
軽い鼻詰まりのような音がします。
猫は鼻炎が多い生き物ですが、
鼻詰まりでも呼吸困難・努力呼吸は稀です。
そのため、気管や肺などの異常をチェックするため
レントゲン検査を行いました。
すると、鼻の奥の方
鼻咽頭という領域が明らかに狭くなっているのが確認されます。
心臓や肺には明らかな異常は存在せず、
初期の喘息や気管支炎は否定できませんが、
鼻咽頭狭窄と仮診断を下しました。
ここからの検査は全身麻酔が必要なため、
日を改めてCT検査と気管支鏡行い、原因を精査していきます。
CT検査でも明らかに空気の通り道が狭くなっていて、 1㎝くらいほしいところが2㎜まで狭窄しています。 特別周囲に腫瘍などはなく、鼻の中にポリープなども存在しないため、 やはり鼻咽頭狭窄という診断となりました。
診断がついたら治療です!
今回は検査後に覚醒させず、
そのまま麻酔下で治療を行いました。
治療方法はバルーン拡張術というカテーテルを使って、
狭窄部位を広げていくという治療。
狭い粘膜のところで風船を膨らませて、
無理矢理ちぎって広げます!
透視検査でバルーンの位置を調整しながら、
圧力を調整してがっちり膨らませていきます。
膨らませた状態で待つこと10-15分…
ちょっと鼻血出ますが、
上手く拡張されています。
2㎜→10㎜になっていますが、
実はこれは一時的なものとなります。
時間とともに膜の再生により、狭窄が再発してきますので
2週間隔で計3回処置していく予定です!
(3回処置すると再発率はかなり下がるようです)
バルーンカテーテルは単回使用の高額消耗品につき、
節約のため同一個体に限り再利用させていただいています。
猫の鼻咽頭狭窄はあまり多い病気ではなく、
呼吸器症状が軽度で元気食欲があれば、そのまま様子見ても良いかと思います。
今回は食欲低下と体重減少が進行したため、
治療するに至りました。
内服や外科手術では治療できない狭窄系の病気は、
今回のようなバルーン拡張術が有効とされています。
鼻咽頭狭窄以外では、猫ちゃんは食道狭窄も稀にあります。
もぐ動物病院ではここ数年は呼吸器科に力を入れており、
病院の規模に反して設備のレベルを上げています。
かかりつけで対応・治療できる病気を増やし、
腕も上げていけるように頑張っています!
もぐ動物病院
住所:東京都 日野市 百草 204-1
ガーデンビュー石神D1F
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