冬でもカビは生えるのね!猫の皮膚糸状菌症

query_builder 2025/03/01
冬でもカビは生えるのね!猫の皮膚糸状菌症

今日は唇にカサブタができたとのことで来院した猫ちゃん。


ちょっと前に保護団体さんから里親になったとのこと。

元気食欲もあって、先住猫も困ってるほど…


……


この月齢で、こんな感じの皮膚病って嫌な予感。



今回始めに選択したのは「ウッド灯検査」

365nmの波長の紫外線を皮膚に照射する検査法で、

とある皮膚疾患時に蛍光を発するというもの。


早速照射!

スクリーンショット (251)2

ビンゴ!


青緑色の蛍光を発していてキレイ✨

と眺めていたいところですが、

鼻のあたまと左右の唇が発光中!


仮診断としては「皮膚糸状菌症」です。


猫と皮膚糸状菌は相性が良く、先住猫に感染が広がらないか心配です。


念のため、全身も検査すると…

IMG_4615

おでこも光ってる!

IMG_4623

自然光や蛍光灯下では全然分からないので、

ちょっと怖いですね。


猫⇒猫だけでなく猫⇒人にも感染するので、

可能であればしばらく隔離したほうがよさそうです。

お世話した後はしっかり手を洗って、衛生面の注意を。


敷物などは積極的に紫外線殺菌のために、洗濯・天日干ししたいところ。

花粉症が心配ですが、気温・湿度ともに低い時期なのが幸いです。



確定診断には真菌培養検査ですが、結果に時間がかかるので

速やかに試験的治療開始です。


糸状菌は自然環境下でも長期間生存可能なため、

投薬は最低でも1カ月は必要となります。


難治性になることは稀だと思いますが、抗真菌薬には肝毒性があるため、

治療効果と副作用のバランスをみながら地道に取り組んでいくことが大切ですね。


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もぐ動物病院

住所:東京都 日野市 百草 204-1

ガーデンビュー石神D1F

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