涙が止まらない!痛い!自発性慢性角膜上皮欠損症!?

2021/01/24 ブログ

今日は眼科から。

 

眼が痛そうなワンちゃん。

特に思い当たることもなく、目やにも出ていなとのことです。

ぱっと見た感じはきれいな眼ですが…

拭いても涙が溢れてきます!

 

実はこれはこの病気の見た目の特徴かもしれません。

・感染症ではないので、目やにが出ないこと

・涙が大量に出ること

・痛みが強いこと

 

疑った後は確認です。

傷の確認など、一般的な眼の検査も大切ですが、

今回は何より角膜が剥がれるというのがポイント。

そのため点眼麻酔をして、角膜をブラシや綿棒でこすっていきます。

 

するとこんな感じ

 

ビンゴです!

 

角膜が剥けているのが分かりますか?

自分たちも目強くこすったりすることがあると思いますが、

傷はついても決して剥がれることはありません!

意外と角膜は強いもの。

 

SCCEDs!

Spontaneous 自発性

Chronic 慢性

Cornial 角膜の

Epithelial 上皮の

Defects 欠損

最後の小文字のsは謎ですが…複数形?(英語得意ではないもんで)

いろいろな呼び方があるようですが、

獣医眼科では最近、グローバルに横文字でスケッズと呼んでいるようです。

飼主様への説明は難しいですが、

「これはSCCEDsです」ってわけにもいかないですよね。

直訳の「自発性慢性角膜上皮欠損症」と一応伝えますが、

いずれにしても覚えるにはメモが必要です。

 

私も正確には覚えられていません…

 

それはさておき、治療はとにかく時間がかかります。

今回は簡易処置で様子を見ますが、

何せ原因不明で自発性(勝手に発生!)

謎ですから、この薬で治るよってわけにはいきません。

ただし、一応治療法はあります。

それは、眼にわざと傷をつけて自然治癒に期待すること!

分かりにくいかもしれませんが…

診断時に角膜を剝がしましたが、

そこからさらにヤスリや注射針で境目から欠損部の角膜を擦っていくのです。

丁寧にやるには全身麻酔下で、

さらに処置後に犬の角膜保護用コンタクトを装着して、

コンタクトが取れないようにまぶたを縫ったり。

結構工程があります。

 

時々そこまでしなくても治ることがあるので、

今回は剥がせるだけ剥がして、ヒアルロン酸の点眼を処方して

1週間後に再診としました。

たとえ麻酔で処置しても1カ月程度はかかるので、

根気強く点眼をしてくださいと伝えました。